子供の手を強く引っ張るときは注意を。症例報告

腕がだらんとして

いつものように、午後の診療をしていると「りりりり~ン。」と勢いよく電話が鳴りました。
ご予約のお電話かな?
と受話器を取り、いつものように元気よく、
「お電話ありがとうございます。まちの整体整骨院の○○です!」
と答えると、受話器の向こうはグループ院の院長先生でした。

何か急ぎの業務連絡かな?と思いましたが、お話を聞くと、
電話予約で小児が腕が急に動かなくなり、泣きじゃくていて、グループ院に来院したいとの事ですが、現在地を聞くと当院の方が近いらしい。

電話をくれたお母さんからの簡単な問診で「肘内障」の疑いがあるので、時間をかけてグループ院に来るより当院で迅速に治療したほうがいいのではという内容でした。

「症状を直に診ないと断言はできないですが、そういうことならスグにこちらに向かうようにお伝えください!」

15分程度して、勢いよく院のドアが開きます。
息を切らして、切羽詰まった感じの若いお母さんが男の子を抱っこして、その後ろにはもう一人お兄さんだと思う男の子。
「こちらに連絡が入っていると思うのですが、子供の腕がなんか変で!」

抱っこされている子供はジッとこちらを見て、床に下ろされると泣きながら院の中を走っていきました。
子供ながらに今から痛いことをされると感じたのでしょうか?
病院の雰囲気やそれに類似した所は小さなお子様には怖いですよね!

走り回って逃げている男の子をお兄ちゃんが確保しているのを横目に、迅速にお母さんからお話しを聞きます。
年齢は2歳。
公園で両手を持って上に引っ張り、一緒に遊んでいたら急に泣き出して左腕がだらんとしてた。
ママ友とかに子供の腕は抜けやすいと聞いてたから、もしかしたら脱臼かなとネットで整骨院を探して来たとのことでした。

2歳の男の子。
泣きじゃくってるし、もちろん意志の疎通も難しいので、お母さんに患児の脇に手を入れてもらい、個室に移動しました。
個室は普段、小さなお子さんを伴ってくる患者様ようにおもちゃも置いているので、患児もそちらに気を取られて今は泣きやんでいます。

まずは視診。
右手でおもちゃに夢中ですが、左腕はまったく動かさず。
お母さんに両脇を把持させた状態でも痛がる素振りはないです。
これは、鑑別診断の一環でこの状態で痛がる様子がある場合は「鎖骨骨折」を疑います。
今回は大丈夫のようです。
そのまま、おもむろに近づきますがまた泣きながら抵抗を試みます。
「左手は動かせる?」
と聞くと、更に泣き声をボリュームアップして、首を振ります。

「肘内障」が状況的に一番疑われるので、このまま治療していきます。

・・・・無事にクリック音が触知されて、整復されました。
来院される前にポケットに忍ばせていた飴を取り出して、
「左手で取ってみて!」
とお願いすると、痛かったことを覚えているから、また泣きながら、それでも右手で取ろうとしてきました。
それを遮って、
「こっちの手でとれる?」
ともう一度誘導。
腕を伸ばしてイヤイヤしながら飴を取れました!
飴を取って急にキョトンとして泣き止み、お母さんを振り返って見ています。

「左の肘を曲げたり伸ばしたりしてみてくれる?」
とお願いすると、問題なく動かせていました。
ニコッと笑うとお母さんから離れて走っていき、おもちゃで遊んでいます。

お母さんにもう大丈夫な事と固定は必要ないですが、しばらくは腕を引っ張る行為は控えることを注意して、治療を終えました。

同じような症状でお悩みの方は是非、

岸和田まちの整体整骨院

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(2020年12月17日)



 

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