側弯症について。岸和田まちの整体整骨院の考察
最近、来られる患者さんで側湾症の方を担当することが増えてきました。主症状としては、頸のコリや肩の張り、背中の張りに腰痛と経筋病巣に由来した症状が多いので、その痛みの軽減にはアプローチできるのですが、根本的治療には貢献できなくて歯痒い思いをしています。それで今回は側弯症についてまとめてみました。
成人では、7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎、1個の仙骨(5個の仙椎が融合)、1個の尾骨(3〜5個の尾椎が融合)からなり、主な役割として①頭部・体幹の支持と運動、②脊髄の保護を担っています。側弯症という名前からわかるように正常な脊柱は後方から見ると真っ直ぐです。
横から見た場合はS字状の曲線になっています。頸部と腰部では前方に軽く弯曲(前弯)し、胸部と仙尾部では軽く後方に弯曲(後弯)してます。このうち後弯部は胎生期にすでに存在し、胎児では後方に凸の1つの弯曲があるだけです。生後に直立位が出来るようになってから頸・腰部の前弯は形成されます。弯曲してる事にはもちろん意味があり、頸部前弯は頭を支えるスプリングの役割を持ち、胸部後弯は心臓などの保護するのに適切な形を形成してます。
腰部前弯は体幹と頭を支えるスプリングの役割をに担い、仙尾部後弯は骨盤内の内臓を保護するのに適切な形です。
頸部の前弯が減少して真っ直ぐになるとストレート ネックと呼ばれる頸・肩の経筋病巣を形成する原因となり、腰部の前弯が減少して真っ直ぐになるとフラット バックと呼ばれる腰痛の原因をつくります。
これが側方に弯曲ないし捻れた場合はさらに深刻な疼痛をもたらすことを想像するのは容易いことです。
挙げられる疼痛として、
❶傍脊椎性の疼痛→脊柱起立筋の中に生じる疼痛で、かなり拡散し、部位がはっきりしない 事が多いです。筋性か靭帯性の疼痛になります。
❷神経根性の疼痛→脊椎からは沢山の末梢神経が出ています。側弯により伸縮した神経は痛 みを発し、また疼痛からの回避のために更に身体を曲げていくといった ことも側弯を助長していきます。
他にも内臓機能の低下も示唆されます。
胸の圧迫と変形による呼吸器障害・循環器障害や進行の度合いによりますが肋骨の前後が狭まるように変形すると、肺・心臓などを圧迫する可能性もあります。
側弯症の原因は多々あるようですが、ここでは当院に来院している方で1番多い原因について触れていきます。
特発性側弯症が側弯症の80ー85%を占めているとされています。
発症時期は色々あるようですが、思春期側弯症が1番多く、来院患者の方々もこれに分類されてました。
小学4年生から中学3年生までの間が特に注意が必要とされ、約1:7の割合で女子に多いです。その中でも初経前の女子に多く発症し、体型や生活習慣は関係ないとされています。
治療はレントゲンなどから弯曲の大きさ(コブ角といいます)を測り、
軽度→30度未満
中度→30度以上50度未満
高度→50度以上
の3段階に分類して、装具での維持を目的とした矯正や50度以上だと外科手術を行いますが完治はないです。
また、整体やカイロプラクティック、マッサージでたまに側弯角度の改善・完治を謳っているところがありますが医学的根拠は証明されていないのでおススメはいたしません。
根本的改善は無理でしょうが筋肉、関節、神経の専門家として日々の痛みを取り除く事は出来ると考えています。
また、こういった症状の方は疼痛回避行動のために二次的にストレート ネックなどを併発してるのでそういった箇所から治療をしていき、少しでも痛みのない快適な生活を提供したいと思います。
(参考文献 ウィキペディア、柔道整復学・理論編 改訂第5版、解剖学 改訂第2版)
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(2019年3月1日)