コーレス骨折について。岸和田まちの整体整骨院の考察。

高齢者の4大骨折の1つ

以前に高齢者骨折についてお話しした時、コーレス骨折について少し触れました。
今回はもう少し詳しく書いていきたいと思います。

こんばんは、岸和田まちの整体整骨院の宮河です。

コーレス骨折とは高齢者骨折の4大骨折の1つですが、じつは幼児から高齢にいたる幅広い年齢層に発生する骨折です。

分類としては橈骨遠位端部骨折の伸展型になります。

柔道整復師にとっては日常臨床的に遭遇するとされています。
僕自身、中学2年時にこの骨折を経験しました。

では、どういったシチュエーションで起こりえる骨折なのでしょうか?

機序

多くは介達外力によって発生し、直達外力によっては珍しいです。

手のひらを衝いて転倒した時の橈骨遠位端に受ける長軸圧と、手関節を含んだ強度の背屈(伸展)力が強制されて、橈骨遠位端部に掌側凸の屈曲力が働いて起こります。
その際、手関節の1〜3cm近位の部分で骨折してしまいます。

手をついた時に前腕遠位部に過度な回外の捻転力が加わって遠位骨片は転位します。

この転位が整復するときに厄介で背側転位、橈側転位し、さらに短縮転位、回外転位します。

転位とは骨折により骨端線がズレたり曲がったりした時に位置が変わることを指す言葉です。

この時の骨折線は前額面では橈側近位から斜めに尺側遠位に走ります。

また、矢状面では手関節の1〜3cm近位の掌側からやや斜めに背側近位方向に走ります。

変形は遠位骨片が転位するので骨折部の厚さと幅が著しく増大します。

見た目の変形が実に特徴的で背側転位が高度になって、近位骨片に騎乗、短縮すると、フォーク状変形を形成します。

食事に使うナイフ、フォークのフォークです。

また、橈側転位が高度な場合は遠位橈尺関節が脱臼して、尺骨茎状突起が尺側に突出して銃剣状変形となります。

疼痛なんですが他の骨折と比べると激甚ではないんですが、限局性圧痛、介達痛ははっきりとみられます。

僕も受傷時に我慢できる痛さだったので放置してたら3週間後に手首が紫色になっていました。

機能障害

前腕の回外運動や手で物を握る、とくに第1指と第2指で掴むなどの動作や、手関節の運動制限などが出現します。

整復法

転位軽度の骨折に適用する牽引直圧整復法と転位高度な骨折にする屈曲整復法があります。

ここでは僕が実際に経験した屈曲整復法を紹介します。

  1. まず、座位または背臥位の患者の肘関節を90度屈曲して、助手に骨折部の近位部を把握固定させます。
  2. 検者は両手の母指を背側に、両四指を掌側のあてがい、手根部と共に遠位骨片を把握して回内位で軽く橈側から遠位骨片、尺側から近位骨片に圧迫を加えて、回外転位と前額面内の側方転位を取り除きます。
  3. 次に遠位骨片に手と共に伸展方向への屈曲(過伸展)を強制して、その肢位のまま、両母指で遠位骨片骨折端を前腕長軸末梢方向に圧迫し、近位骨片の骨折端に近づけます。
  4. さらに、両示指で近位骨片骨折端を掌側から固定し、その肢位のままで前腕長軸方向への圧迫を継続し、遠位骨片骨折背側は近位骨片端背側に適合したところで手ごと遠位骨片を屈曲方向に掌屈させて、同時に背側から遠位骨片を圧迫して背側転位を整復します。
  5. 続いて、遠位骨片の再転位を防ぐために手関節軽度屈曲位、手関節軽度尺屈位にして固定肢位に移行します。

固定肢位

肘関節90度屈曲位、前腕回内位、手関節軽度屈曲位、軽度尺屈位とします。

そして副子を肘関節からMP関節の手前までとしMP関節の屈伸運動は可能なようにしときます。

後療法

指の運動を拘縮予防の為に翌日から行い、4〜5週間で骨癒合を認めたら固定を外し、徐々にに手関節の自動運動を行わせます。

高齢者の場合は肩や肘に拘縮が起こることが多いので患者自身に積極的に運動を行ってもらうのがいいでしょう。

治癒までに6〜12週間はかかります。

この骨折で1番難儀なのが合併症や後遺症です。

ざっと挙げると、

  • 尺骨茎状突起骨折
  • 舟状骨骨折
  • 遠位橈尺関節脱臼と不全脱臼
  • 月状骨脱臼
  • 変形治癒、指、手、肘、肩関節の拘縮(とくに高齢者!)
  • 手関節の外傷性関節炎
  • 橈骨遠位端成長軟骨板損傷による成長障害
  • 橈骨神経、尺骨神経、正中神経の神経麻痺
  • 前腕の回旋障害
  • 反射性交感神経性ジストロフィー
  • 長母指伸筋腱の断裂
  • 手根管症候群

といったものがあります。

僕の場合は軽度の成長障害で反対の腕より短くなりました。

この骨折は後療法が大事であり、骨折の経験もあり実績のある当院では確実に日常に戻す自信があります。

興味ある方は是非、お越しください!

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(参考文献:柔道整復学・理論編 改訂第5版)