五十肩について。岸和田まちの整体整骨院の考察

五十肩

めっきり夜は風が気持ちがいい時期になってきました。
こんばんは!
岸和田まちの整体整骨院の宮河です。
今回はこの症状がでると中高年になったんだなと実感する名称を持つ症状、五十肩についてのお話し。


case1

その夜もいつも通りの時間帯にその患者さんは当院にご来院されました。

仕事帰りに通われているそうですが、いつも痛みを我慢した鎮痛な面持ちです。

年齢は50代前半、性別は男性で工場で手作業による仕事に従事してるそうです。
せわしなく腕を動かすそうなのですが、現在その作業をするのが大変な痛みを伴うそうです。

疾患名は五十肩、50歳前後に生じる有痛性の肩関節疾患で拘縮を伴います。

強い拘縮を有する場合は凍結肩という名称に変わり、外科的手術になることもあります。

圧痛は初期には烏口突起や結節間溝、腱板疎部などの前方にみられ、次第に後方に移動します。
夜間痛もあり、起きてても寝てても痛いという難儀な症状を持ってます。

痛みの原因としては腋窩神経が拘縮によって圧迫されているのが大多数です。

病因

多くの説があり、肩峰下滑液包炎、石灰沈着性肩峰下滑液包炎、癒着性関節包炎、烏口上腕靭帯と腱板疎部の障害などが挙げられています。

その他にも筋疲労による限局性疼痛性硬結や結合織炎あるいは頚椎病変からの影響、血流の関係などの関連性も報告されています。

まぁ、ホンマの原因は分かりにくいということですね。

症状

50歳、60歳、40歳の順でなりやすく、両側性の発症は34%の患者にみられるそうです。

何年か前に右肩がなって今は左肩が五十肩やねん!

といった話はよく聞きます。

特に肩関節の外転と内外旋に強い疼痛と運動制限があり、回旋障害により結髪、結帯動作が難しくなり、拘縮が進むと全ての方向に運動制限がでます。

疼痛は運動痛と夜間痛が特徴的で、昼間の安静時には疼痛が少ないために肩を動かさず拘縮を助長するという悪循環に陥ります。

だいたい半年から一年で治癒するとされますが拘縮を残す事もあるので注意が必要です。

治療法

件の患者さんに対する僕の担当は超音波を使った介助自動運動の補助でした。

これは五十肩のリハビリテーションの一つで健側の手で患側の手首をつかみ挙上させる運動をしてもらい、同時に超音波で関節可動域の拡大を行います。

これは運動療法と温熱療法を同時に行い、局所の筋緊張の緩和や循環改善、関節可動域の拡大の増加を狙ったやり方です。

他に有効な運動療法としてコッドマン体操が有名です。
体幹を前屈させて1〜2キロの重りを手に持ち、上肢を前後左右に振り子状に動かしたり円を描くように動かして肩関節の可動域を拡大していきます。

温熱療法としては他にもホットパックを用いたりお灸なども当院では行います。

お灸は後方四角腔、三角筋前、中、後部に据えていきます。

後方四角腔とは肩甲骨外縁、肩関節下包、上腕骨外科頸と大円筋で囲まれた間隙のことで腋窩神経、橈骨神経上枝、後上腕回旋動脈が通過するため、この部の循環を促進するのは効果的だとされています。

超音波と介助自動運動が終わると手技療法を施します。
この方の担当は院長先生なのでここで交代です。
肩関節だけを施術する対症療法でなく根本的な治療をしているので全身の筋肉、関節にアプローチし交感神経優位となった身体を弛緩させていきます。
そして最終的に肩関節、肩甲骨にアプローチし関節可動域の拡大を施していきました。

患者さんに帰り際に尋ねると施術をした日は夜間痛が軽減されて寝つきがいいそうです。
すでに急性期は過ぎ、肩関節の外転角度が運動療法を始めた当初より格段に上がってきてるので完治までそう遠くないとみています。


case2

40代前半の男性が初診として来院されました。
主訴は右の肩が痛くて上がらない、肩を回すと関節がゴリゴリなる、夜寝るときも痛いといったことでした。
問診でのやり取りで五十肩を疑い、軽いテストをします。
その結果、患側の上腕の前方と外側への90°以上に挙上障害と背部の後方への回旋障害が確認できました。
また、関節が狭小化しているようなクラック音も右肩に手を置くと感じられます。
治療法
関節の狭小化は拘縮によるものと推察し、肩回りの筋肉の弛緩を吸い玉療法で試みました。
まずは阿是穴に留缶し、大椎、肩前、肩貞、肩ぐう、臑愈じゅゆ肩井けんせいに留缶していきます。

大椎:第7頸椎の下の窪み。
肩前:肩の前、肩の先と脇の下とを結んだ線の中央。
肩貞:腕と肩の境目で脇の下から2cmほど下。
肩ぐう:腕を上げたときに出来る2つの窪みのうち、胸側の方。
臑愈:肩甲骨の肩峰突起の後下縁にある凹み。
肩井:肩の根元から肩先までの中間点。眩暈、肩こり、頭痛に効果のある経穴で有名。

これらの経穴に10~15分間、30~50mm/Hgで留缶していきました。
最初のうちは暗褐色のうっ血が強く出ていましたが、症状の改善と共にピンク色に近くなっていきました。
現在は症状は落ち着き、週に一回メンテナンスとして来院されています。

岸和田まちの整体整骨院では五十肩を治す確かな実績があります。同様の症状のある方は是非、コチラをクリック!

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(参考文献:整形外科学 改訂第4版、抜缶療法の臨床応用)



(2018年8月27日)



 

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