上腕骨外科頸骨折について考えてみました。

上腕骨外科頸骨折

これまで4大高齢者骨折の3つまでお話ししてきました。

今回は最後の1つ、上腕骨外科頸骨折についてお話ししたいとおもいます。

こんばんは、岸和田まちの整体整骨院の宮河です。

上腕骨の近位端部の骨折には結節上骨折と結節下骨折とがあります。

この中でも、結節下骨折に上腕骨外科頸骨折は分類されます。

何度も言ってますが高齢者に好発する代表的な骨折であり、骨頭から結節部にかけての太い部分から、骨幹部に移行する部分で発生する臨床上重要な骨折です。

発生機序

介達外力によることが多く、転倒時に肘と手をついて発生し、その際の肢位によって外転型骨折、または内転型骨折となります。

これは遠位骨片が外転位か内転位かを表し、整復法や固定位法が違うので見分ける事は大事です。

症状

骨折血腫が著名に現れます。

肩関節はパンパンに腫れあがり、外転型骨折の患部の見た目は肩関節前方脱臼に類似しますが、脱臼時に見られる三角筋の膨隆消失は認められないのが特徴です。

この時、皮下出血斑は経過とともに上腕内側部から前胸部に現れます。

骨折部が筋肉の奥深く、骨折端が噛合することが多いので、異常可動性と軋轢音がないこともあり肩関節前方脱臼と誤診される時もあるので注意が必要です。

整復法

外転型骨折

  • 上向きに寝ている患者の腋窩にタオルで枕子を包んだ牽引用の柔道の帯を通し、上方に引いて第1助手が肩を固定します。
  • 第2助手は患側肘関節を直角位で肘と前腕部を持ち、遠位骨片軸方向に牽引しながら、ゆっくりと内転させて上腕の長軸上である胸壁前方へ持ってきます。
  • 検者はこの時、両手で患部をつかみ、両母指を大結節に当て、他の4指で遠位骨片を外方へ引き出すようにして内方転位を除去します。
  • 続いて牽引を緩めずに検者が一方の手の小指球で遠位骨片の骨折端を前方から圧迫しながら第2助手に患肢肘関節部を前方へ引き上げさせると前方転位が除去されて整復終了となります。

内転型骨折

  • 第1助手が仰向けに寝た患者の肩を固定して、第2助手が患側肘関節を直角位で肘と前腕部をつかみ、末梢牽引しながらゆっくりと外転させて胸壁外方へと持ってきます。
  • 検者はこのとき、両手で上腕の遠位骨片を内方へ圧迫して外方転位を整復します。
  • 続いて牽引を緩めずに検者が一方の手の小指球で遠位骨片の骨折端を前方から圧迫しながら、第2助手に患肢肘関節部を前方へ引き上げさせると前方転位が除去されて整復終了となります。

固定法

再転位しやすい骨折のため、ミッテンドルフ三角副子やハンギングキャストギプスなどの固定法が施術者の独自の工夫で行われています。

後療法

骨癒合に4〜6週間を要し、高齢者に多いため、肩関節の外転、外旋、内旋運動の制限に注意して早期の等尺性運動を開始します。

経過を見て負荷をかけた運動やコッドマン体操、棒体操、滑車運動などをしていきます。

固定法や後療法を怠ると、腋窩動脈の圧迫損傷や腋窩神経損傷による三角筋麻痺、固定中にみられる骨頭の下方移動に伴う不安定性により肩関節亜脱臼、肩関節の拘縮により外転、、外旋障害などが引き起こされます。

高齢者になると些細な事でも骨折につながる事があります。

外科頸骨折は上腕の中ではもっとも解剖学的に脆弱な部分です。

噛合してた場合は腕が動かせるので骨折じゃないと自己判断したり、形状上、肩関節前方脱臼に酷似していたりと専門知識がないと判別しづらいので、転倒しておかしいなと思ったときは専門の医療機関や整骨院に行きましょう。

もちろん、岸和田まちの整体整骨院でもベテランの柔道整復師が貴方の相談を真摯に受け止め、最良の治療をおこないます。

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(参考文献:柔道整復学・理論編 改訂第5版)