吸玉療法と血瘀について岸和田和泉大宮駅近くのまちの整体整骨院の考察日記

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吸い玉療法 膀胱経

臨床での吸玉療法

日々、吸玉療法と鍼灸療法、手技療法の融合で患者さんの治療の促進を図りたいと格闘しています。

今日は最近、血の巡りが悪いのか全身が痒い!

と父親に相談されたので久しぶりに実家に帰ってきました。

こんばんは!岸和田まちの整体整骨院の宮河です。

現在65歳で現役として毎日、町工場を経営しており身体は人一倍頑丈な人で病気一つした事がない人からの相談でしたのでビックリしました。

症状は常時痒みを感じ、皮膚に薄く赤い湿疹がみられました。

病院で精密検査をしたところ、内臓、血液には問題はなく、湿疹は何かに噛まれたものではないとのことでした。身体から浸み出してるそうです。

医者の見解では、身体のバランスが崩れているとのことで西洋医学では薬で抑えるだけで根本的な治療は難しいそうです。

というわけで、東洋医学を学んでいる僕がよばれました。

触診して感じたのは血の巡りの悪さでした。

身体が冷えており、肩こりが酷いのですが本人は感じないとの事と、久しぶりの実家なので母親が料理を振る舞ってくれたのですが全てが味が濃くてそれを流し込むために大量のアルコールを飲んでいるのを目撃し、コレは血瘀からくる不調かなと推測しました。

血瘀とは血の巡りが悪くなり栄養や体熱を身体中に行き届けなくなって身体が冷えてくる状態

改善には食生活の見直しがまず必要です。

母親に肉の脂身、バターを使う料理、塩気の強い味付けの禁止を進言しました。

最近、更年期障害で味覚が鈍麻してると言われたので、いつもの半分くらいの調味料で作ってとお願いしておきました。

あとは血瘀に良い食材もいくつかアドバイスです。

今なら、秋刀魚やイワシ、玉ねぎにほうれん草、ニラ、黒豆に黒キクラゲ、シメジに桃が血瘀の改善にいいので教えました。

さて、折角呼ばれたので東洋医学的アプローチもしてから帰らんと只の実家の晩御飯を否定しただけになります。

まずは冷えからくる血行を良くしたいので近所の薬局でお灸を購入。

マッサージはしてくれんのかと父親に言われましたが結構アルコールが入っていたので今日はナシ!その代わりにお灸でするよと言い、買ってきた一般家庭で使いやすい煙の出ない台座灸に火を付けていきました。

お灸を置いた場所は涌泉、合谷、失眠、足の母指の下の部分にしました。

涌泉は頭痛に、合谷は歯痛(入歯が合わず痛いとの事で)や頸肩痛に、失眠は不眠に効果があり、ここのところ仕事でトラブルと台風の被害で屋根が破損し色々考えてたら寝不足気味らしいので、母指の付け根は立ち仕事で足が張ってたので置きました。この場所は前脛骨筋の停止にあたり、緩める事で足の疲れをとる効果があります。

気持ちが良かったのか眠そうな目になってたので帰る旨を伝えて、来週は吸玉をしに来るよと母親に告げて家路についた休日でした。

吸玉療法

簡単に原理を説明すると

「皮膚を陰圧で吸引する」を意味します。

紀元前のバビロニアや中国で始まった民間療法です。

正式には抜缶療法というそうです。

僕自身、中国歴史小説の読書と考察が趣味なんですが唐の時代にはこの吸玉療法、めちゃくちゃ流行ったらしく、もしかしたら秦叔宝や尉遅敬徳などの英雄達も遠征の地で治療の一環として使っていたのかなと創造するだけで興奮しっぱなしです。

清の時代にはある程度、技術が更新して吸玉単独で使ったり、鍼灸治療と併用して用いる事で病気に対して効果的に活用されたようです。

日本でも「日本書紀」や「医心方」に記述が見られ、江戸時代までは盛んに使われたそうですが、明治時代の文明開化で西洋医学一辺倒になったのを契機に正式の医療とは認められず、主に民間療法として利用されるに留まりました。

でも、今でも使われるということは、簡単に使えて、それでいて効果があるという事ではないでしょうか。

現在、吸玉療法を愛用している国を検索すると、中国、韓国ベトナム、カンボジアなどのアジア諸国に、ドイツ、フランス、イギリスなどのヨーロッパ諸国も吸玉療法を行っているそうです。

以前、行きつけのアカスリに行った際に韓国人の妙齢の女性に聞かれました。

それ、吸玉したあとやろ!

どこでしたん?

前日に五十肩の治療で吸玉療法を肩一面にしていたので、すごい勢いで訪ねられました。

今は、吸玉療法をしてくれるところが近辺になく、腰部ヘルニアに悩んでいるので韓国にいた時の治療をしたいとの事でした。

そういえば、子供の頃、実家の迎えに住んでた韓国人のおばあちゃんが定期的に人を集めて吸玉してたことを思い出します。それだけ韓国では民間療法として普及しているんですね〜。

患者さんや自分の親に使うのですから安全性は大事です。何事にも完璧な安全なものはないので、長所と短所についてあげていきましょう。

〈長所〉

◉鍼灸治療のように痛みはなく、副作用もない。
◉急性疼痛疾患に即効性がある。例としては腰痛・肩関節痛(50肩にも)・膝関節痛・こむらがえり・ギックリ腰に使えます。
◉鍼灸療法と併用するとさらに効果を高める。
◉刺鍼に恐怖感をもつ人にも吸玉療法なら怖さを感じない。
◉漠然とした痛みに対して吸玉療法をすると限局した痛みの場所が明らかになり、その部位にもう一度吸玉をするとさらに効果を高める。
◉慢性疾患にも鎮痛効果が期待できる。
◉吸玉後にできる充血や皮下出血によってどこがどのように悪いのかの診断と、同時に治療もできる。

〈短所〉

◉吸玉療法後、皮膚に充血や内出血などの斑点ができるので、女性には勧めづらい。
◉同一部位に繰り返し吸玉をすると、水泡を作る事がある。水泡が出来るとよく効果はあるが、細菌感染に考慮する必要がある。水泡が治った後にも痕跡が少し残る事がある。
◉骨に器質変化がある疾患にも鎮痛効果はあるが短時間で再発する傾向がある。

と、長所と短所を述べましたが、副作用ももなく安全に使用できて、治療効果の期待できる吸玉療法は手技療法や鍼の治療とも併用できるので重宝しています。

次の休みの日に、約束した吸玉療法をする為に実家に帰りました。

二週続けて実家に帰る事がなかったので、両親は喜んでましたね。父親も嬉しそうにビールの栓を抜いていました。

「アカン!飲んだら吸玉も手技療法もでけへんやん!」

と、父親を説得して吸玉から始めます。
前回に会った時と今日とで、特に病状に変化はないそうです。

血の巡りが悪く、身体の生態状況の乱れ、生理学的にはホメオスタシスが乱れていることにより全身に痒みが走っていると以前に行った病院で言われたので、今回は全身療法の方法をしてみました。

上半身の衣服を脱ぎ、うつ伏せに布団の上に寝てもらいます。背中にある脊柱起立筋に対して上から左右対象に腰部下部までつけていきました。
プラスチックの容器を皮膚に直接に吸引していくので、初めから強く吸引すると痛いです。
なので、最初はは30〜40mm/Hgから始めて反応を見ながら上げていきます。
丁度イイ吸引圧だと

身体の中から悪いもんが吸われてる感じがする。
と感じます。

吸着時間は10分間で行いました。
吸引する陰圧が高いほど効果があり、吸着時間が長いほど効果があるとされてますが、陰圧が高すぎると痛いですし、吸着時間が長いと水泡が出来る確率が上がるので僕が施術する時はこれぐらいで行なっています。
ちなみに水泡が出来にくい時間は10〜20分とされてます。
父親は肌が弱いので今回は10分です。
お風呂上がりで肌がしっとりしてたのでそのまま吸着しましたが、肌が弱い人や乾燥肌の人には濡れタオルで一度、皮膚を拭いてからする事をお勧めします。

10分後、取り外して瘀血を確認すると、胸部はハッキリと腰部はうっすらと内出血の跡が確認出来ました。
所々、盛り上がる所があり浮腫を確認出来ました。
これは体内の組織液の滲出を表していて、東洋医学用語では痰、水、飲、湿といった病理産物を意味し皮膚に停滞して吸引するとこんな盛り上がりを形成するとされています。

父親が写真を嫌がったので僕の吸玉風景です。

この後、身体の硬い部分と疲れている場所に手技療法をして後日、身体の変化を教えてほしいといい、一緒に晩酌して家路に着きした。

今回は父親に吸玉療法を施術しましたが、これに行き着いたきっかけは僕自身の肩関節痛からでした。

学生時代に柔道をしていて、その際の練習中に左肩を強打し肩が少し抜けてしまいました。

練習中はアドレナリンが出ているので気づかずに帰宅し、晩酌して風呂あがりに妙に左肩が痛い!と思い見てみると左肩が右肩と比べて下に下がってました。

肩は動くので不全脱臼してるのかなと考え、夜も遅く整骨院は閉まっている時間帯でしたので、丁度、次回の授業で脱臼の施術を習うし教科書見ながらしてみるかと酔った頭で考えたのが失敗でした。

その時は、肩関節の骨頭に入ったと感じ、満足して寝たのですが日が経つごとに肩甲骨の下部に痛みを感じます。

学校に行きながら、仕事もしなくてはいけない苦学生だったので固定もせず働いているのが原因かなと我慢していたのですが数ヶ月経っても痛みは引かないので整形外科に行きレントゲン写真を撮ってもらいました。

結果は骨頭が関節にうまくはまってなく、正常よりも後ろにあるとのことでした。

「そら痛いわな。」

と思いましたが後の祭りで、完璧に治す事は不可能との事でした。

脱臼の経過の分類に
陳旧性脱臼
という言葉があるのですが、
定義が「数週間経過したもので、そのほとんどが徒手整復不可能である。」と明記されています。

その後、自分で整復を再チャレンジしてみたり色々な先生方に整復をしてもらった結果、関節の位置は以前より正常に戻りましたが疼痛は変わらずにありました。

痛みの種類的には五十肩(肩関節周囲炎)に近いので自分で色々勉強した結果、行き着いたのが吸玉療法です。

五十肩とは、50歳前後に生じる有痛性の肩関節疾患なんですが、50歳代に最も多いだけで、60歳代(40%)、40歳代(30%)と他の年代でも起こる疾患です。

まだ40歳代なのに五十肩、嫌なフレーズです。

症状としては運動時痛と夜間痛が特徴で、肩関節の外転と外旋に強い疼痛と運動制限を認めます。

岸和田まちの整体整骨院にも多数の肩がこの症状で通院されています。

何が嫌って寝てる時に痛かったら寝れないですからね。

痛みに対して即効性のある吸玉療法は僕の症状には最適でした。五十肩は治りますが僕のは関節のズレから来るものなので一生のお付き合いです。

治療方法は阿是穴に吸玉を施術します。

阿是穴とは自分が痛いと感じる場所の事を言います。

肩関節の痛みは個人により痛いところが違い、また同一人物でも阿是穴は毎回移動する事が多いのでまずはそこに吸玉をします。
そこを起点に三角筋の前部、中部、後部繊維と小円筋、烏口突起に10〜15分間、30〜50mm/Hgで吸玉をすると痛みが楽になり、腕が挙がりにくいといった症状も改善されます。

この周辺に吸玉をすると他の場所より暗黒色になりやすく、症状の改善に伴いピンク色に近くなるのですが、僕の場合はずっとドス黒いですね。一週間に1回する事で痛みを軽減してくれるので大変重宝しています。


僕が担当する患者さんで吸玉療法で改善するのが多いのは
五十肩腰痛、特に坐骨神経痛の方が多いです。

寒くなると特に多いので坐骨神経痛の吸玉療法の効果について最近の治療考察を少し述べていきましょう。

坐骨神経痛→梨状筋の充血や浮腫、痙攣などで坐骨神経が圧迫される症状をいいます。

原因には原発性と続発性があり、原発性は寒冷や湿、瘀血で起こり、続発性は病理変化を伴った圧迫を指します。
多いところで椎間板ヘルニアや腰椎の突出による坐骨神経への圧迫で起こります。

当院に来られる方で多いのは原発性の方なので其方について記述します。

原発性の方の発病は問診した限りでは急に起こって、片方の腰痛や下肢の痛み、痺れを訴えて来院されます。

症状としては、片方の下肢の後方か外方に放散痛を訴えて、キツイ日は足の指先まで疼痛や痺れが放散してしまいます。
坐骨神経(L4〜S3)は人体の中で最も大きな末梢神経で梨状筋下孔から大腿後方に出ます。

支配域は大腿屈筋群(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)と大内転筋の一部となるので、梨状筋により圧迫されると大腿後方や外方に症状が出ることになります。

治療法として梨状筋の血管拡張を狙い、それによって筋肉を弛緩し圧迫を弱めて疼痛や痺れをなくすことを目的とします。

吸玉を吸引する場所はL4レベルで指2本分左右どちらかの痛みを感じる側とその上下に3つ、L5−S1に1つと梨状筋の走行部に1つ、膝裏中央からやや内側に1つ、ふくらはぎの力を入れた時にできる頂上部に1つ吸着します。

東洋医学的な経穴の名称としては、

腎兪、大腸兪、腰陽関、環跳、委中、承山

として明記されています。
時間は10〜15分で40mm/Hgで施します。

経験上、一発で完治する方もいれば、一時的に疼痛は除去できますが時間と共に再発する方もいるので、併用して手技療法による筋肉、関節へのアプローチや鍼灸師による鍼治療を用います。
数回のこの療法で坐骨神経痛の疼痛は改善されます。

父親の治療は現在、快方に向かっています。
もう少し、酒量を控えてくれたら治りが早いのになと意見をしたら、
「仕事終わりの楽しみを取るな!」と言われてしまいました。

これからも長いサポートが必要そうです。

当院では、五十肩や坐骨神経痛、それ以外でも整形外科などに行かれて治らないと感じた方々が多数来院されています。痛み止めだけ貰って根本的に治ってないと感じたなら、
是非、岸和田まちの整体整骨院で吸玉療法を試してください。

(参考文献 抜缶療法の臨床応用、隋唐演義、柔道整復学・理論編 改訂5版、整形外科 改訂4版、解剖学 改訂第2版)