産後から更年期まで。岸和田まちの整体整骨院の考察

産後にも更年期でも起こる症状

最近、当院でも産後の骨盤矯正を必要とする患者さんが増えてきました。
様々なメディアによる、産後が原因で骨盤が歪むことで起こる症状が世間に周知されてきた証左だと思います。

産後の方々の症例を日々、治療していて感じることに腱鞘炎を患う方が多いことに気づきます。
とくに、ド・ケルバン病とばね指が顕著です。

ド・ケルバン病
手関節背撓側にある橈骨茎状突起と伸筋支帯とで形成される第1区画内を通過する長母指外転筋腱と短母指外転筋腱の狭窄性腱鞘炎です。50歳代と20歳代の女性に好発します。

伸筋腱第1区画部に腫脹や圧痛、熱感、硬結を認め、手関節や第1指の運動痛が有名です。

ばね指
屈筋腱と腱鞘との相対的のサイズの不均衡により発生するMP関節(中指節関節)掌側の狭窄性腱鞘炎をいいます。第1指がもっとも多く、初期は指の運動痛のみであることが多いです。また、PIP(近位指節関節)・IP(母指の指節間関節)関節に疼痛を訴えることもあります。

指の伸展、屈曲の自動運動時に屈筋腱が引っかかって弾発現象をみます。症状が悪化すると、自分では動かせなくなり、他動的に伸展する必要があります。

毎日、赤ちゃんを長時間抱っことすることで痛めたのかなと推察しますが、50歳代前後のお姉さま方も同種の症状を訴えることが多くあることに気づきました。

50歳代前後、更年期症状、または更年期障害で苦しんでいる世代の方もよく腱鞘炎で当院に来られます。
多くがド・ケルバン病とばね指です。

更年期症状・更年期障害
卵巣機能が減退し始め、消失するまでの時期をいいます。一般的に閉経前後の数年間を指しますが、これは個人差が大きく、40代前半に迎える女性もいれば、50代後半になっても迎えない女性もいるにで一概にこの年齢とはいえないようです。

この時期にのぼせやほてりなどのホットフラッシュやめまい、頭痛、全身の倦怠感、不眠などの身体的症状がでたり、気持ちが落ち込みやすい、やる気が出ない、不安症、憂鬱な気分になるといった精神的な症状がみられ、病院に検査に行ってもとくに異常がないものを更年期症状と位置付けています。

さらに、これらの症状が酷くなり、日常生活に支障をきたす場合は更年期障害と位置付けされています。

更年期を迎えると、体内に残っている卵子の数自体が極端に減少するとともに、次第にエストロジェンの分泌が低下します。

これを脳が感知してさまざまな反応を起こすことで、更年期症状を引き起こすと考えられています。

「仕事とかで手を頻繁に酷使します。」
といった話を聞き、そういうものかなと治療をしますが、実は産後と更年期で腱鞘炎になりやすいことには新事実が解明されています。

女性ホルモンであるエストロジェンには、炎症を抑え、靭帯性腱鞘内の腱の動きの滑らかさを保つ作用があり、そのエストロジェンの受容体が靱帯性腱鞘の中にある滑膜性腱鞘といつ部分に存在することが判りました。

エストロジェン
卵胞ホルモンともいい、女性の思春期や月経周期、妊娠・分娩時に関係するホルモンです。
作用は多岐にわたり、
①思春期では女性の副生殖器(恥丘、大・小陰唇、膣前庭、陰核、子宮、膣、卵管)の発育促進、乳腺の乳管を成長させて乳房を大きくするなどの二次性徴を発現させ、また脂肪の沈着部位を変えて女性らしい体型をつくる。②食欲を抑制したり、喜びや怒りの心を増強し、記憶・学習、言語機能を高める。

③子宮体部で子宮内膜の肥厚、子宮頸部で頸管膜の粘液分泌を増加、膣で膣粘膜上皮の増殖・角化を促進する。

④骨では長管骨の成長と骨端線の閉鎖を思春期に起こし、骨吸収を抑制、骨形成を促進、骨塩類を増加させる。

⑤皮膚分泌を抑制し、保温性・弾力性を保持させる。妊娠時には乳頭、乳輪、外陰部の色素沈着を起こさせる。

⑥血管の拡張を起こし、その結果、血圧低下を起こす。抗動脈硬化作用。

⑦血中脂質に対する影響として、HDL-コレステロールの増加、LDL-コレステロールの減少、トリグリセリド(TG)の減少も担っている。

つまり、女性ホルモンが急降下する時期である出産後、排卵時、月経前や低値時である授乳期、更年期では滑らかさが保てずに、腱や腱鞘が腫れてしまい、当たりやすくなることがあります。

もともと腫れが出やすい時期に、子供を長時間抱っこしたり、仕事で手指を酷使して負担が蓄積すれば、腱鞘炎を発症しやすいのも納得です。
中には月経周期に合わせて腱鞘炎の症状が出る人もいるそうです。

産後の骨盤矯正や赤ちゃんの抱っこから来る諸症状でお悩みの方は是非、

岸和田まちの整体整骨院

までお越しください!

GoogleMAPを活用の方はこちら

を検索!

岸和田まちの整体整骨院youtubeチャンネルで実際の施術の様子を見る事が出来ます。

(参考文献:柔道整復学・理論編 改訂第5版、早わかり 解剖学 ハンドブック、生理学 改訂第3版)



(2020年1月10日)



 

予約問い合わせLINE姿勢分析無料