橈骨神経麻痺の治療。岸和田まちの整体整骨院の施術日記
橈骨神経麻痺の治療
朝の電車に学生が少なくなって夏休みかと気づきました。
こんにちは!
岸和田まちの整体整骨院の宮河です。
前回は、橈骨神経麻痺の初見と検査についてお話ししました。
今回はその続きで治療と経過のお話し。
前回のおさらい。
- 30代女性、主婦。
- ベッドで寝るよりもソファーや机で腕を枕に寝ることが多い。
- 左手の手首から先が動かず、ダラリとしている。
- グーは出来るがパーはできない。
- 下垂手。
- 運動はあまりする事がない。
- 冷え性である。
- 姿勢分析で猫背だと判別。
以上のことから橈骨神経麻痺を疑いますと告げました。
原因としては、上腕骨骨幹部骨折や顆上骨折、睡眠時の圧迫、刃物による切断などで手関節、手指MP関節、母指の伸展・外転が不能になり、下垂手を呈するのが特徴です。
手の橈背側、特に母指・示指の指間部の固有感覚領域に痺れ、感覚障害がでます。
今回は睡眠時の圧迫が該当し、自身の頭の重量で圧迫。
そして普段の運動不足や冷え性も相まって筋肉が極度の緊張により橈骨神経を狭窄しているようです。
治療法
治療としては先ず、全身の筋肉の緊張具合を確認し、弛緩する事から始めました。
ただ単に橈骨神経の走行路を弛緩するだけではまたすぐに元に戻ると考えたのです。
全身の筋肉を弛緩するアプローチを施してからは前腕屈筋群の筋肉を弛緩します。
これは橈骨神経が前腕伸筋群を支配する為、現在は十全に発揮されていない事から起こる弊害で、屈筋群が優位となり過度の緊張が前腕屈筋群に課せられいます。
これを除去してようやく前腕伸筋群に対してアプローチをします。
イメージ的には橈骨神経の走行路を開通していく感じです。
橈骨神経は前腕では腕橈骨筋、長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、指伸筋、小指伸筋、尺側手根伸筋、回外筋、長母指外転筋、短母指伸筋、長母指伸筋、示指伸筋を支配しているので、それらに対しアプローチしていきます。
また、お灸で橈骨神経の走行上にアプローチして、血行の流れを改善し冷えからくる筋肉の緊張、自律神経のバランスを整えていきました。
ただ神経障害は、
「これぐらいの回数で治りますよ!」
と言えるものではなく、一回一回の治療の後にどれぐらい好転したかを確認しつつ、毎時治療計画を立てる必要があります。
治療前と治療後との小さな変化を感じとってもらい、ある程度手首が伸展する事が確認できたらリハビリを併用していきます。
リハビリテーション
前腕を机の上に置き、グーをした手で数回ほど伸展運動をしていきます。
次にパーにして伸展運動、その後は指を開く運動といった具合に筋肉を動かす練習をしていきます。
1日数回とし、焦って猛練習をしないのがキモです。
やりすぎると後遺症に繋がる危険があります。
現在は経過を観察中です。そう遠くない未来に「完治ですよ」と言えそうです。
○岸和田まちの整体整骨院ではベテランスタッフが貴方にあった治療を施します。
興味がある方は、ぜひ一度お越しください。
(2018年7月28日)