症状についての報告

産後骨盤矯正。

産後の骨盤矯正

日頃は筆者自身の症例報告を載せることが多いので、本日は院長が担当している患者さまの症例報告を掲載しました。
それに僕なりの解釈を付け加えて、今後に同様の症状をお持ちの方の助けになればいいなと思います。

当院では痛みの原因をとる根本治療の一環として骨盤矯正を行っており、これはこれまで行ってきた6万件以上の姿勢分析のデータをベースに行っています。
骨盤が歪むことで様々な症状を身体に引き起こすことは最近のテレビなどでも取り上げられているので、周知のことと思います。
現在、来院されている患者様はこういったお悩みで来院されました。

主訴・本日の状態

産後1か月で抱っこをする事が多く頚部・肩の筋肉の張りがきつく、たまに頭痛が出る。
猫背が気になる。

年齢:20歳。
岸和田在住。
元保育士。
産後1か月。
既往歴なし。

3回目の治療。

原因

産後は骨盤が開いた状態にあるので、ちょっとした負荷がかかっただけでも歪みを生じやすくなります。
この場合は赤ちゃんを抱っこすることが多いとのことですので、身体を前に倒すような姿勢が多くなることが想像できます。
そうすることで、骨盤は後傾に傾き、頸の張り、猫背、胸が垂れる、下腹が出る、お尻が垂れるといった症状が出やすくなります。

骨盤は普通ですと、やや前傾(30度ほど)しています。
腰椎部でいうと前弯(やや反っている)しているのが標準です。
骨盤の前傾と後傾というのは、横から見た時の骨盤の傾き具合を意味し、解剖学的にいうと寛骨の上前腸骨棘という部位と、上後腸骨棘という部位を結んだ線と水平を作る角度を参考にしています。
簡単に骨盤の傾き具合を確認するには、横から見た時のズボンの上端線の傾き具合やベルトと水平線を作る角度などを見ればいいでしょう。

自分が猫背姿勢かどうか簡単に調べるには、壁に背中をもたれかかってみれば判り易いです。

方法
①初めに壁から30cm程度離れたところで、壁に背を向けてリラックスして立ちます。
②後ろ向きのまま、ゆっくりと5cmくらいずつ壁に後ずさり、身体の一部が壁についたらストップします。
このとき、なるべく初めの立位姿勢を崩さないようにしてください。
一人ですると、崩れた姿勢も分かりにくいので、2人で行い、チェックしてもらうのが望ましいでしょう。
③身体のどこの部分がはじめに壁に着いたかをチェックします。
⑴お尻、⑵背中、⑶お尻と背中がほぼ同時、の3つに分けて考察します。
④その後、お尻と背中をゆっくりと壁に着けていき、パートナーに腰椎部と壁の間の隙間に手をいれてもらい、隙間の大きさをチェックします。

猫背姿勢ですと、③のチェックで背中(腰部)が先に壁に着きます。
④のチェックでは、腰椎部と壁の隙間があまりなく、手が通らないという感じになります。

また、左右の歪みは肩こりや腰痛、腰のくびれの不均一、むくみ、O脚といった症状を引き起こします。

施術者の見解 治療内容

姿勢分析の結果、骨盤が右重心で上半身が左に傾く姿勢をしている。
猫背姿勢がだいぶきつい状態がみてとれる。

初診の状態で頚部から背部にかけての筋肉の張りがきつく、そこをメインで取っていくことに重きを置いていった。
とくにC5ーC6間の動き(頸椎)が無くなっているので、そこの動きをつけていくように筋肉の調節と牽引をしていく。

頸椎
7つの椎骨で形成され、環椎(C1:第1頸椎)、軸椎(C2:第2頸椎)、Ⅽ3(第3頸椎)~Ⅽ6(第6頸椎)、隆椎(Ⅽ7:第7頸椎)が前弯を形成して頭蓋骨を支えています。
その中でもⅭ5-Ⅽ6間は前弯の頂点となることから頭部の重力や頸の可動時の負担や摩擦を受けやすく、介達外力で損傷を受けやすいです。

骨盤のRPIと胸椎の矯正をカイロベッドのドロップで矯正していく。

Listing(リスティング)
カイロプラクティックでのサブラクセーション(歪み)の方向を表す言葉で、後方変位、回旋、側屈変位をアルファベット3文字で用います。
RはRight→右、PはPosterior→後方、IはInferior→下方を表していますので、この場合ですと右後下方変位となります。

筋肉の張りは軽減し頭痛は軽減するも、関節の動きの改善は無かったので、2回目の治療で頚部にストレッチ バーをしていく。

3回目の治療で関節の動きがついてきているので継続してストレッチバーしていくことと、大胸筋のストレッチをしっかりとしていく。

治療計画

筋肉の張りは取れてきているので、関節の動きがつくまでは1週間に2回のペースで来てもらう。
猫背姿勢が改善していくにつれて来院の間隔を空けていく。

同じような症状でお悩みの方は是非、

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(参考文献:解剖学 改訂第2版、姿勢と動きの「なぜ」がわかる本)



(2019年10月3日)

こむら返り。

こむら返り

先週末に岸和田ではだんじり祭りがあり、大勢の岸和田っ子で盛り上がりを見せました。
しかし、普段から何かスポーツや運動をしてるわけではない一般の方がパフォーマンスをしてるので、やはり、何かしらの不具合が出て整骨院を訪れます。
今回の症例報告は既存を患者さんでだんじり祭りの試験曳きで足に不具合が出たようです。

主訴・本日の状態

ふくらはぎがつりそう。

年齢:30代前半。
岸和田市在住。
建設業。
試験曳きの帰り。

H31.2に初来院。

原因・機序

試験曳きでの長時間走ったことにより、足がこむら返りを起こそうとしている。
だんじりの屋根にいてる人からのサインを見逃さないように常に斜め上を向く姿勢をしていた。

施術者の見解 治療内容

試験曳きで下腿がつる程負担がかかっている。
だんじりを見上げる姿勢が続いて頸と腰に強いはりを認める。
こむら返りの手前と判断する。

こむら返り
筋肉の意識しない持続的な強直性収縮で、筋肉の攣縮れんしゅくを示し、有痛性です。
こむら返りが生じると筋肉は硬く収縮してしまい、局所の筋肉は硬く膨隆します。
筋攣縮の持続時間は数秒から数分であることが多く、特に激しい運動の後や泳いだ後、睡眠中に見られることが多いです。
その中でも睡眠中のこむら返りは眠気が吹き飛ぶほどの激痛が襲い、起床後に筋肉痛や寝不足も誘因します。
対処法として、運動前後にはストレッチをし、発汗後には十分な水分補給と電解質(ナトリウムとカリウム)を摂取しましょう。
腓腹筋でのこむら返りが起これば、膝の屈伸運動や足趾の伸展で症状が改善します。

足底を指圧していき、足底の縦アーチの負担をとっていきます。
足底から下腿にかけて、激しい運動により若干の熱を持っているのでソフトなアプローチを心がけました。
普段と同じぐらいの掌圧を下腿に加えると、揉み返しと炎症を増悪する可能性があるので、踵を持ち上る振動法と下腿に対しては、手のひらで軽く圧を加えながら擦り上げていく軽擦法でアプローチしていき、患者さんの様子を確認していきます。
炎症の程度が低く、手のひらでの押圧に耐えられることを確認してから、軽めの掌圧で下腿と大腿を弛緩していきます。
走ることが多かったために姿勢筋である前脛骨筋の張りが強く出ているので弱めの指圧で弛緩していきます。
足関節の負担が多々出ているので、関節を柔軟にしていき、また関節可動域の拡大を得るためにけん引をしていきました。
同じ方向を長時間見上げることが多かったために、腰部と頸部に強く張りが出ているので、腰と頸はしっかりと弛緩とストレッチをしていきます。
横臥位でも腰・殿部と頸、とくに胸鎖乳突筋を弱めの圧で弛緩していきます。
胸鎖乳突筋については、揉み返しがしやすいので注意して軽めに指圧を入れていきます。
カイロベッドのフリクションで腰を伸ばして手技療法から吸玉療法に移行していきました。

吸玉療法では腰と殿部、肩周り、膝窩につけて、下腿は反復吸引法でしていきました。

反復吸引法
普段に院で行っている一定時間吸玉を抜缶する留缶法と違い、吸玉カップを陰圧で吸引し、ただちに外して、また吸引をする操作を繰り返す方法。
強い刺激を与えたいときに用います。
急激に起こった筋肉痛、とくにこむら返りに特効があります。

最後に、明日が本番なので、テーピングを踵から膝窩手前までを3本、両下腿にしてその日の治療が終了しました。

ふくらはぎのつり防止のテーピング方法

キネシオテープを用意し、3本を踵からひざの裏まで測ってカットします。
1本目→足首を直角に維持し、踵の下から膝の裏まで引っ張らずに真っ直ぐに貼ります。
2本目→踵の下で1本目と重ねるように貼り、膝の内側に向かって引っ張らずに貼っていきます。
3本目→踵の下で1本目と2本目に重ねるように貼り、膝の外側に向かって引っ張らずに貼っていきます。
長時間、貼り続けると皮膚がかぶれることがあるので、注意しましょう。
また、外すときはお風呂で外すと皮膚を引っ張らずに外せるので、痛みが軽減されます。

治療計画

だんじりが終わって数日後にはメンテナンスにくるとのことなので、しっかりと下腿や腰、疲労をとる手技療法と吸玉をしていく。
急性の炎症があれば超音波治療もする予定です。

十月半ばに、岸和田ではもう一度、だんじり祭りが開催される予定なので、それが過ぎるまでは同様に症状の方がこれからも増えそうですので、しっかりとサポートしていきたいですね!

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(参考文献:抜缶療法の臨床応用、Wikipedia)



(2019年9月19日)

頸肩腕障害。

頚肩腕障害

作業形態に起因する障害として頚肩腕障害という症状があります。
パソコンを主体とした業務をこなす方に多い症状で、当院にもそういった悩みで来院される方が増えています。

主訴・本日の状態

右頸から肩甲骨にかけて痛みが強い。
右腕が怠い。

年齢:50歳代。
岸和田市在住。
PC関係の仕事を月に3日。
16h労働。
趣味はスロット。
先天性股関節脱臼と過去に診断されて、膝頭を合わすことが難しい。
高血圧の薬を服用している。

原因

昨日までの3日間で納期を収める業務に従事していた。
パソコンでの打ち込み作業が主で一日16時間以上は椅子に座っての作業だった。
室内環境は冷房が常に強めにかかっている。
仕事をしていない日も趣味のスロットを長時間同じ姿勢でするので、右腕には負担がかかる。

施術者の見解 治療内容

姿勢分析では猫背、右重心を表しており、骨盤が右後方に歪みを生じている。
PC作業を16h、同じ姿勢で座ってしていたために頸から肩甲骨にかけて筋肉が収縮して硬くなり、痛みが出ている。
疼痛誘導テストでは最も動作痛があるのは右小円筋と肩峰付近であった。
触診、問診での判断で普段から判断強い冷房が掛かっている環境にいてることが多いように感じられるため、冷え性からくる血流不良で頸・肩周りが硬くなりやすいように見受けられる。
頚肩腕障害と推察して治療を施していく。

頚肩腕障害
作業に関係した負荷が、上肢系(後頭部から手指まで)の筋骨格系組織に作用することで生じる、機能的・器質的障害です。
肩関節周囲炎や腱鞘炎、手根管症候群などを含む特異的障害と病気が特定できない非特異的障害も含めていいます。
特徴は、上肢系の筋肉のこり・怠さ、痛み、痺れなどがあります。
作業上の原因として、上肢を一定の位置に保持した状態で反復作業を続けることによる神経・筋肉の疲労や作業と休息の比率など時間的な要因、作業編成やストレスなど心理社会的要因、寒冷や照明の暗さなどの環境の要因もあるとされています。
よくなる作業業務者としてvisual display terminal作業者が近年では多いとされています。

足底から血流改善するように弛緩していき、肩周りと頸を重点的に弛緩とストレッチをしていきました。
胸鎖乳突筋と小円筋、それに広背筋の弛緩、ストレッチを基軸に行っていきます。
胸鎖乳突筋はあまり手技で触ると揉み返しがあるので、超音波療法でも筋肉を弛緩しました。
症状が出やすい環境下にいてるので自宅、または仕事中に症状を緩和するためのセルフストレッチも教示しました。

治療計画

冷え性から来る症状なので、足湯治療を推奨する。
肩 、頸以外でも上半身はだいぶ硬いので、次回の来院時に今回でどれだけ緩和したかを問診した結果しだいで、鍼灸治療を推奨する予定である。
自分でも家でストレッチしてもらい、自然治癒力の向上を目指していく。

2回目

二日後に再来院。
問診にて前回に施術を受けたことによって、どのような変化があったかを聴いていく。
「ちょっとマシになりました。」
漠然とした感想を明確にするためにペインスケールを聴いていく。
「前回、整骨院に来られる前の症状が10段階中の5、真ん中の数字を表すとして改善していれば5より下の数字で、もっと痛くなっているなら5より上の数字で表してみてください。」
考えた結果、ペインスケールは4~3と答えられた。
右腕の怠さは消失したとのことで、朝に起きた時が一番、頸から肩甲骨の痛みが感じられるとのことだった。

問診でのやりとりで冷え性から来る血行障害が考えられるので、治療計画通りに足湯治療から始めていく。
足湯と言えば、温泉地の屋外で足を温泉につけているのを想像すると思われます。
効能としては、一般的に考えられる「むくみ、冷えの改善」があります。
これは下半身の血流が改善することにより、むくみの原因である余分な水分や老廃物が流れやすくなるからだと考えられています。
他にも、自律神経を整えたり、肝機能を向上する働きがあります。
血流が良くなれば、全身も温かくなるので、リラックス状態になり副交感神経優位に身体が傾きます。
肝臓については、身体の熱産生の機能がある臓器です。
足湯で身体全体が温まることで、肝臓の負担が減るので肝機能が向上するとされています。

足湯治療の後は前回の施術の方法を基本的には踏襲したやり方でしていきました。
腰部と殿部、それに股関節まわりの硬さが猫背姿勢を助長して前傾姿勢を作り、そのことが原因で頸や肩、肩甲骨に対して普段から負担をかけているので、その辺の弛緩や可動域を作ることもしっかりと行いました。
超音波療法も継続して行い、それらの治療が終了して頸の可動域テストと肩を外旋・外転したときにある疼痛誘導テストの結果、改善の兆しがあったので本日の治療は終了としました。

現在、経過観察中です。急性の症状とその原因となった元からある慢性的症状とがあるので、根本的なものまで治療していきたいと思います。

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(参考文献:衛生学・公衆衛生学 改訂第6版)



(2019年9月13日)

急性腰痛。

急性腰痛、俗にいうギックリ腰

何かの拍子に急に腰がいたくなり、動きがフリーズして動けない。
漫画やテレビドラマで見るような症状も自分に降りかかると笑えません。
今回、当院にお越しされた患者さんも沈痛な表情で来院されました。

主訴・本日の状態

急性腰痛。

年齢:40代前半。
岸和田市在住。
仕事はPC業務で一日のほとんどを椅子に座って作業している。
学生以来、スポーツはしていない。

初診。

来院動機

グーグル。
岸和田、整骨院。
日曜日(3日前)も開院している整骨院に日、月曜日と行ったが改善せず、ネットで調べて当院を選択した。

原因・機序

日曜日に布団マットを持ち上げた時に腰がグギッとなって前屈ができない状態になった。
日が経つと前屈できるようになったが可動域制限がある。
ほかに左側屈、回旋で疼痛が増悪する。

急性腰痛の概要

腰椎捻挫ともいいます。
腰部に加わった非生理的ストレス(今回の場合は布団のマットという重量物)により、腰痛を急性発症した状態を指します。
骨折、椎間板損傷などは除外されます。
馬尾・神経根症状は伴わないです。

施術者の見解  治療内容

姿勢分析は、反り腰右重心を要している。
触診の結果、左腰部脊柱起立筋(L2〜4)に圧痛を認める。
普段、座り仕事のために、下半身の血流が悪く、治癒過程が遅いと判断されるので、手技療法により、下腿から殿部にかけて血流を改善するように弛緩していく。
腰部はまだ押圧すると痛みが強く、筋緊張もあるために手のひらをしばらく当てて過緊張を排除する。
これにより、筋肉が緊張を緩和して患部周りの筋肉に容易に干渉できる。
背中からベッド方向に向けて垂直に圧を入れると痛みが増強するので、横から押圧をして患部を弛緩していく。
カイロベッドでドロップとフリクションを行い、骨盤の調整を腰部の筋肉を伸長して、一度可動域の検査を実施する。
少し改善はしてるが、痛みは残っている模様。
次に炎症が治まって、治癒過程に入っている患部に対して超音波療法を実施する。
手順としては疼痛が増強する回旋運動をしてもらい、その状態で超音波療法を試みた。

治療計画

痛みも可動域制限もだいぶ改善されていたが、日が経つと振り返すことがあるので、その確認をしていく。
振り返したなら継続して同様の治療を、大丈夫なら同姿勢による血流不良を改善する為に足湯治療と反り腰矯正で根本的に治療していく。

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(参考文献:整形外科学 改訂第4版)



(2019年9月6日)

変形性膝関節症

変形性膝関節症

最近、担当する患者さんに多いのが変形性膝関節症の方で、
「歩くと痛い!」
「起き上がりが痛い!」
「正座ができない!」
といったことをよく問診で伺います。
今回の症例報告は、そんな変形性膝関節症でお悩みの方の症状経過です。

主訴・本日の状態

右膝の痛み。
起き上がりに痛む。
膝の内側と脛の外側にとくに感じる。

性別:女性。
年齢:73歳。
岸和田在住。
主婦。
以前は製菓業。

初来院。

施術者の見解 治療内容

膝は最大伸展と最大屈曲ができず、膝部内側烈隙を押すと圧痛がある。
殿部、大腿四頭筋の柔軟性不足も触診で感じられる。
下腿三頭筋起始部にも圧痛があり、猫背姿勢のために前傾姿勢を取るために負担が掛かっていると思われる。
姿勢分析は猫背姿勢、反り腰。
変形性膝関節症として治療をしていく。

殿筋と大腿四頭筋の弛緩とストレッチを主体に腰回りと脊柱起立筋など姿勢筋をメインに弛緩していく。
足関節の関節可動域が狭く、歩行時に膝に対して負担をかけているので、足関節のけん引とストレッチで関節可動域を拡大してく。
カイロベッドでの骨盤矯正と腰を強制上下運動をさせてけん引していくフリクションで腰部の筋肉群を伸展していく。

治療計画

治療後のペインは消失していたので、次回人の来院時にどれだけの期間、痛みがなかったかを確認して、治療計画を練る。
下腿に対してはお灸も考え中。

2回目

膝の痛みは感じなくなり、良好とのことで根本的原因である猫背姿勢と反り腰の矯正をメインに施術していく。
猫背により、巻き肩がひどく、肩のハリと肩甲骨のアライメントが正常な角度より逸脱しているので、それに対しての矯正も始める。
冷え性もあるので足湯治療も追加する。

6回目

初診時の治療から良好であった膝の痛みが少し出だした。
ちょうど、1週間ほどが経過している。
大腿四頭筋を構成する内側広筋の弛緩と股関節の柔軟性に加えて、吸玉療法と灸療法をしていく。
吸玉療法は背臥位で腰部の脊柱起立筋を中心に中殿筋、膝裏の委中、下腿部にある承筋、承山にも抜缶していく。
灸療法では伏臥位で膝周りにある血海、梁丘、内膝眼、外膝眼と陰陵泉、足三里、三陰交、踵にある女膝の経穴にお灸を据えていく。
本人の希望により膝上の大腿直筋の走行部にも吸玉を抜缶する。
痛みがあり、阿是穴という視点では痛みを取る上で有りではないかと考える。
臨床的には変形性膝関節症の患者にそこの筋肉に吸玉をしたことがなかったので、次回の問診が興味深い。

吸玉療法で抜缶した経穴
腎兪:足太陽膀胱経に属する経穴で、第2腰椎棘突起から指二本分移動した左右にあります。
筋肉で考えると脊柱起立筋の走行部と被ってます。
適応・効能としてはED、頻尿、生理不順、足腰の怠さと疼痛など生殖器や泌尿器疾患、とくに腰痛にはよく使われる経穴です。大腸愈:足太陽膀胱経に属する経穴で、第4腰椎棘突起から指二本分移動した左右にあります。
大腸愈も脊柱起立筋の走行部と被ってます。
適応・効能は大腸・小腸疾患、ダイエット、便秘、腰の神経痛(椎間板ヘルニアなど)、下痢に効果があるとされています。

秩辺ちっぺん:足太陽膀胱経に属する経穴で、正中仙骨稜第3仙椎棘突起の指二本分移動した左右にあります。
筋肉では大殿筋、中殿筋あたりです。
適応・効能は腰痛、仙骨部痛、下肢麻痺、陰部痛、痔疾によく使われる経穴です。

環跳かんちょう:足少陽胆経に属する経穴で、側臥位で股関節を屈曲したときに大転子の前上方陥凹部にあります。
適応・効能は腰痛と股関節痛、下肢麻痺、ギックリ腰によく使われています。

委中いちゅう:足太陽膀胱経に属する経穴で、膝裏の横しわの中央にあります。
適応・効能は腰痛、坐骨神経痛、腰の痛み、膝関節炎などで腰から足に出る症状では必ずと言っていいほど使われる経穴です。
鼻血にも効くとされています。

承筋:足太陽膀胱経に属する経穴で、腓腹筋のもっとも膨らんだところの中央にあります。
適応・効能は下腿痛、膝の痛み、アキレス腱炎に効果があるとされています。

承山:足太陽膀胱経に属する経穴で、アキレス腱に上方から腓腹筋の間を押しながら上がっていき、指の止まるところにあります。
適応・効能は腰背部の痛み、下肢のこむら返り、痔疾、便秘、鼻血、腹痛に効くとされています。

阿是穴:不定穴ともいい、名前や位置は特定されていません。
患者さんが患部を押された時に痛みの反応が現れたり、またしこりがあった場所を阿是穴と呼んでいます。

灸療法で使った経穴
血海:膝蓋骨の内側の縁を指3本上がったところにあります。
適応・効能は冷え性、生理不順、生理痛などの婦人科疾患に効果があるとされています。

梁丘:膝蓋骨外上角から指3本上がったところにあります。
適応・効能は胃痛、膝腫などに効果があるとされています。

内膝眼、外膝眼:膝蓋骨のすぐ下の内側。外側のくぼみにあります。
適応・効能は膝痛に効果があるとされています。

陰陵泉:脛の内側を膝方向に触れていった時に、太い骨に当たって指が自然に止まるところにあります。
適応・効能はむくみ、膝痛に効果があるとされています。

足三里:脛骨を下から触れていったときに骨の突起に当たる場所から指1本分外側にあります。
適応・効能はむくみ、慢性消化器疾患、自律神経失調症、総腓骨神経麻痺に効果があるとされています。

三陰交:内果から指4本ほど上にある、骨のすぐよこにあるくぼみにあります。
適応・効能は消化不良、生理痛、蕁麻疹に効果があるとされています。

女膝じょしつ:奇穴で経絡には属さず、踵でちょうど足裏と足の表の境目になるあたり、皮膚の色の変わるあたりにあります。
適応・効能は膝痛、歯槽膿漏に効果があるとされています。

治療計画

次回の問診結果を踏まえて決めるが、臨床的にも効果が実証されている療法なので継続して経過を診ていきたい。

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(参考文献:東洋医学 基本としくみ)



(2019年8月22日)

自律神経の乱れ

自律神経の乱れ

様々なストレスにより自律神経が乱れて、多様な症状を抱える患者さんが増えています。
今回、来院された方もそういったお悩みのある方でした。

主訴・本日の状態

起きた時の肩・頸の倦怠感、ダルさ。
不眠症。
腰痛。

性別:男性
年齢:27歳。
岸和田在住。
開発、研究職。
睡眠障害と十二指腸潰瘍。
腰痛は以前から。

初来院。

来院動機

グーグルで近くの整骨院、評判のいい所で検索し、まちの整体整骨院に来院。

施術者の見解 治療内容

右重心で猫背姿勢で出っ腹型。
自体重を支える筋力が不足しているように見える。
1日8時間のデスクワークで趣味もPCゲームと読書で座っている時間が一日を通して長い。
股関節の硬さと肩・頸周りに硬さを触知した。
左腰部を押圧すると圧痛が見られた。
全体的に血流がわるく、また話の内容から自律神経の乱れが感じられる。
脊柱起立筋、肩・頸周りと大胸筋の弛緩を中心に施術していく。
長時間同じ姿勢でいるために股関節の可動域が悪く、またハムストリングスが硬直しているために股関節のストレッチを念入りに施していく。
PC作業が多いと前腕屈筋群と外・内側上顆に炎症を起こしやすく、この患者も同様のしょうじょうだったので、前腕屈筋群の弛緩とセルフ指圧の指導をしていく。
カイロベッドでフリクション、横から腰部筋肉群に運動療法をしていく。

次回治療計画

血行不良と自律神経障害から来る症状と推察するので、次回の問診結果でお灸を勧める。

2回目の来院

前回の施術により、腰部の痛みは改善、寝起きの肩・頸のだるさをマシになったが睡眠障害はあるとのこと。
初回では全体の把握と血流の改善を務めることで寝起きのだるさと腰部の痛みを取ることの専念したと説明。
本日はそれに加えて、鍼灸治療でお灸を施していくと告げる。

治療内容2回目

手技療法は前回を踏襲しつつ、痛みに敏感なために押圧の圧を弱めで施術していく。
脊柱起立筋は指圧を加える前に軽擦で交感神経の優位を落ち着けていく。
睡眠障害と自律神経を整えるためにお灸を施していく。

今回、使用した経脈と経穴は
足太陽膀胱経あしたいようぼうこうけい
生殖や老化に関係し、頭痛、腰痛、背痛、膝関節障害、足の運動障害の治療に有効とされている経穴。今回は背部の膀胱経にお灸を据えていった。理由としては背部には五臓六腑の兪穴があり、全身を調整することができ、また脊柱沿いにお灸を据えることで脊柱神経を刺激して自律神経を調節する作用が期待できる。

安眠あんみん
不眠や頭痛、めまい、高血圧に効果がある経穴。
耳の後ろの頭蓋骨の突起の下と風池を結ぶ線上の中間点にある。

合谷ごうこく
風邪の引き初めや歯の痛み、肩こりにストレスと万能のツボと言われる経穴。
親指と示指の付け根がⅤ字に交差する点の所にある。

失眠しつみん
不眠に効果のある経穴。
足裏で踵の中央に位置する。

また、自律神経を整える作用を期待してウオーターベッドを物理療法として加える。

これにて2回目の治療を終了した。
ただ今、経過観察中である。
次回来院時にどれだけの効果があったのかを確認したい。

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(参考文献:東洋医学 基本としくみ)



(2019年8月15日)



 

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